冷凍庫の奥からいつ買ったかわからないアイスが出てきた経験はありませんか?
アイス好きの方は、一度にたくさんのアイスをストックしている方も多いです。
いざ食べようと賞味期限を探しても表示がありません。冷凍しているので問題はなさそうですがやはり気になりますよね。
ということでアイスの賞味期限について調べてみました。
🍦アイスに賞味期限はあるの?
実はアイスには賞味期限はありません。というより省略しているといった方が正しいです。
冷凍庫で保存するアイスは、-18℃以下という温度管理をきちんと行えば菌の繁殖が抑えられるため、品質の劣化が低く長期間保存が可能です。
そのため、賞味期限を法律上表示しなくてもいいとされています。
「加工食品品質表示の基準に関し、品質の変化が極めて少ない食品に関しては、賞味期限の表記は省略しても良い」と記載されています。
アイスの賞味期限が表示されていないことに問い合わせが年々増していることや食への安心への意識が高まっていることから、アイスクリームの大手である明治が2020年6月からアイスに賞味期限の表示を始めました。明治の賞味期限の設定は製造日から2年間としています。シャトレーゼのアイスには「できるだけ新鮮でおいしいうちに食べてもらいたい、その目安のために」という意味で賞味期限が記載されています。
明治 スーパーカップの裏面
🔍なぜ腐らないの?
とはいえ、アイスはなぜ腐らないんでしょうか?
一般的な家庭用冷蔵庫では-20℃前後に設定されています。冷凍庫の開閉回数が多かったり、食品を詰め込み過ぎて温度が変化することはありますが、冷凍保存したアイスには微生物の増殖がほとんどなく、品質的劣化は極めて低いと言えます。通常の家庭用冷蔵庫で保存すれば長期間保存しても腐るということはありません。
アイスクリーム業界団体では賞味期限を表示しない代わりに「アイスクリーム類及び氷菓の表示に関する公正競争規約」で賞味期限を省略した場合、一括表示の外側に「要冷蔵-18℃以下保存」、または「ご家庭では-18℃以下で保存してください」と保存方法を表示することとなっています。アイスのパッケージをよく見るとしっかりとマークが表示されています。
「要冷蔵-18℃以下保存」の表示
ですが、通常の家庭用冷蔵庫を「保存状態(温度)を気にして使っている」という家庭はそんなに多くありませんよね。常に-18℃を保った冷凍状態であるとは言い難く、しっかりと保存することは難しいと考えられます。風味ににこだわらなければ、数年でも保存は可能ですが、美味しく食べたいのであれば数か月を目安に食べるのが良いと考えられます。
つまり、-18℃以下の冷凍保存状態であれば1年後であろうと5年後だろうとアイスは腐らず食べることができます。
🔍開封済みのアイスの保存期間は?
開封前のアイスは適正な温度管理をすれば長期間の保存が可能なのは分かりましたが、ハーゲンダッツやレディーボーデンのような大容量のアイスは開封後も一度で食べきれずに保存することも多いはずです。一度開封したアイスは長期間保存できるのでしょうか?
結論から言いますと、『NO』です。
一度開封してしまったアイスは空気に触れ酸化が始まり、品質が損なわれる場合があります。
温度が変化したアイスのパッケージの周りには霜がついてしまい、冷凍庫内で水分が蒸発し冷凍やけを起こしてしまいます。
一度溶けたアイスも、再度冷凍すると色が変化し表面にシャリシャリとした氷の結晶ができます。健康を害するような体への影響はありませんが、風味やコクは失われてしまうので、買ってきた時の状態には戻せません。
一度開封したアイスは適正な温度管理(-18℃以下)を保てれば長期保存も可能ですが、各家庭によって冷蔵庫の環境や機能も違ってくるので、食べきれなくて残してしまったアイスはなるべく早く食べるのが良いです。おいしく食べるなら、1週間以内に食べきるのがおススメです。
温度管理ができないと風味やコクは低下しますが、腐るということはないので安心してください。
賞味期限と消費期限の違い
ここで、賞味期限と消費期限の違いについてご説明します。
この二つの表示にはどんな違いがあるのでしょうか?
🔎賞味期限(おいしく食べることができる期限)
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袋や容器を開封しないままで、書かれた保存方法を守って保存していた場合に、この「年月日」まで、「品質が変わらずにおいしく食べれる期限」のこと。スナック菓子、カップ麺、チーズ、缶詰め、ペットボトル飲料など、いたみにくい食品に表示されています(作ってから3ヶ月以上もつものは「年月」で表示することもあります)。
この期限を過ぎても、すぐに食べられなくなるわけではありません。
🔎消費期限(期限を過ぎたら食べない方が良い)
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袋や容器を開封しないままで、書かれた保存方法を守って保存していた場合に、この「年月日」まで、「安全に食べられる期限」のこと。
弁当、生麺、サンドウィッチ、総菜、ケーキなど、いたみやすい食品に表示されています。
どちらの表示になるかは、劣化のスピードの違いです。
おおむね5日以内で劣化するものは、「消費期限」表示になります。
つまり、腐りやすいものは「消費期限」表示となり、それ以上もつものは「賞味期限」表示になるのです。
まとめ
アイスは、品質の劣化が少ない食品のため賞味期限はなく省略することができます。-18℃以下での保存状態を保つことができれば、1年後だろうと10年後だろうとおいしく食べることができます。保存期間というよりも保存状態が大事ということです。
冷蔵庫を整理していたら奥からアイスが出てきても安心して食べてください。通常の家庭用冷蔵庫であれば大丈夫です。それでも食べるのに迷ったらアイスの状態(色や風味)を見て判断してください。
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